アメリカの大学生活と日本の大学生活には様々な違いがありますが、そのうちのひとつが「フラタニティ」と「ソロリティ」です。
これらは日本の大学では聞き慣れない言葉ですが、アメリカでの大学生にとっては、彼らの学生生活でとても重要な役割を担っています。
こちらの記事では、アメリカでの大学生活をより楽しくするであろうフラタニティとソロリティについて説明します!
フラタニティとソロリティの基本情報
フラタニティとソロリティとは、アメリカの大学や大学院の多くにある、学生の社交団体や寮のことで、日本語では「社交クラブ」「友好クラブ」などと訳されることが多いです。
アメリカの他にも、カナダやヨーロッパの数カ国の大学にも、似たような学生の社交クラブが存在します。
フラタニティという名前は、ラテン語で「兄弟」を意味する「frater」、ソロリティという名前は「姉妹」を意味する「soror」という単語からそれぞれ由来しています。
語源から分かるように、フラタニティは男子学生の社交クラブ、ソロリティは女子学生の社交クラブです。また、フラタニティの男子学生はお互いを「brothers」、ソロリティの女子学生はそれぞれを「sisters」と呼びます。
ほとんどのフラタニティとソロリティは、「アルファ・ベータ・カッパ」のように、それぞれギリシャ文字を使って名付けられています。
フラタニティとソロリティは総称して「グリーク・システム」、社交クラブでの生活は「グリーク・ライフ」と呼ばれています。
社交クラブの歴史
初めてギリシャ文字を名前に使用した社交クラブがつくられたのは、1776年です。「ファイ・ベータ・カッパ」という車校クラブが、バージニア州のウィリアム・アンド・メアリー大学で設立されました。
それからおよそ50年後の1824年に、初のフラタニティ「カイ・ファイ」が、ニュージャージー州のプリンストン大学で設立されました。
また、初代の女子学生のための社交クラブは、ジョージア州にあるウェスレイヤン大学で1851年に創設されました。
そして「ガンマ・ファイ・ベータ」というニューヨーク州のシラキュース大学の社交クラブが、初めての公式なソロリティとして認められました。
グリーク・ライフ(社交クラブでの生活)では何をするの?
フラタニティやソロリティに所属する学生たちには、社交クラブごとのユニークな「グリーク・ライフ」を送っています。ここでは、そのうちのいくつかを見てみましょう。
1. 寮生活
同じフラタニティ、もしくはソロリティに所属している学生たちの多くは、基本的に同じ建物に住み、生活を共にします。
寮の建物には、それぞれの社交クラブの名前を表すギリシャ文字が掲げられています。建物の大きさは社交クラブによって異なり、数人が住む小さな寮もあれば30部屋以上もあるアパートもあります。
2. 秘密のハンドシェイク・合言葉
それぞれの社交クラブには、メンバーの間だけで使用される「秘密のジェスチャー」や「合言葉」が存在します。
寮での共同生活と共に、メンバー間のみで使用される合言葉やハンドシェイクは、クラブ内の結束を強めます。
3. パーティー
フラタニティ・ソロリティと聞いて、多くの人が思い浮かべるのが「パーティー」でしょう。
事実、多くのフラタニティ・ソロリティは毎週のようにパーティーを開いてメンバー同士で楽しい時間を共有します。
4. 募金
しかし、多くの社交クラブはパーティーに明け暮れるだけでなく、「募金活動」や「チャリティー活動」にも熱心に取り組みます。
メンバーが通う学校や住んでいるコミュニティに対して、愛を示し奉仕するのも重要な活動のひとつです。
このように、フラタニティ・ソロリティのメンバーは、授業やアルバイトなどと両立しながら、これらの多岐にわたる活動に力を注いでいます。
グリーク・ライフを楽しもう
多くのアメリカの大学のウェブサイトでは、その大学の社交クラブの活動について詳しく見ることができます。
アメリカの大学での留学生活を考えている方は、ぜひ希望の大学の「グリーク・ライフ」がどのようなものかをチェックしてみてください。
そしてぜひ留学先で素晴らしいグリーク・ライフを送ってくださいね!